折葉は逃げました

地底の楽園(仮題) part1

[プロローグ?]
 言い伝え――地底の神々――
 ずっとむかし、どこか遠くの地底には神々が住む楽園がありました。
 地底の楽園はとても美しく、水が湧き、草木は茂り、動物達もたくさん暮らしていました。
 神々が地底に楽園を創ってから人間では数え切れない程の歳月が過ぎ、神々がふと上を見上げてみると人間の手によって楽園の真上に大きな街が建てられていました。
 地底の神々は勝手に楽園の上に街を築いた人間に怒り、追い出そうとしましたが、街で一番頭がいい男が神々に頭を下げ、話し合いを求めました。神々は話し合いを了承し、街の代表者となった街で一番頭がいい男と、地底の神々からは炎を纏う狼の神と光の翼を持つ女神の夫婦が代表して話し合うことになりました。
 男と狼と女神は一日中話し合った結果、神と人とのルールが作られました。

  地底の楽園に住む神々の中で最も力が強い神が街の守護神となる。
  守護神は街を守る。
  守護神は祭司以外の人間に姿を見せてはいけない。
  守護神は必要であれば死にゆく命を助ける。
  守護神は常に街と街の命を思い、街に尽くす。
  守護神は祭司が許可するまでこの地に縛られる。

  街に住む人間の中で最も神との対話の適した人間を祭司とする。
  人は地底の楽園に干渉しない。
  人は祭司を除いて守護神の姿を見てはいけない。
  人は人の手では助からない病や怪我に遭ったとき、老人を除いて守護神に救いを求める権利を有する。
  人は年に一度祭りを開き、その年に実ったものを地底の神々に捧げる。
  人はこの地を去るとき守護神を自由にする。

 神と人とのルールの内容は神が人に大幅に譲歩した形で決まりました。
 初代の守護神は狼と女神の夫婦が選ばれ、祭司は神と話し合った若い男になりました。
 こうして、地底の楽園と神々と司祭の物語は始まりました。

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 地底の楽園、色々偶然が重なって一人になってしまった守護神と代々続く祭司の物語。
 初代から二代目の最後まで書くとなると二千年以上の物語になってしまうか。